滋賀で焼肉屋を経営する杠共芳(ゆずりはともよし)は、知り合いの男性を殺害・遺棄した事件で逮捕された。他にも、長年未解決である滋賀バラバラ事件の被害者と関わりがあった事や、店舗から別の人骨が見つかった事が報道されている。一体何人を殺しているのか…?
2018年8月6日~9日、杠容疑者は自宅兼店舗かその周辺で何らかの方法で中川さんを殺害したというもの。これまでの捜査で中川さんの死因は分かっていないが、病死や自殺の可能性がないとして、殺害されたと判断した。杠容疑者は中川さんとかつて同じ建設現場の作業員として働いていたという。
杠容疑者は中川さんの遺体を同じころに傷つけ、農業用排水路やその近くに捨てたとして10月に起訴された。今月20日に初公判が開かれる。杠容疑者宅では中川さんのものではない骨片も見つかり、県警は別の人の骨とみて捜査している。
大津地裁は大阪からだと1時間ほどで到着、11月27日に行われた弁論公判を傍聴した。
罪名:殺人、死体遺棄、死体損壊、窃盗
検察の主張は被害者は被告に殺害され、死体を遺棄、口座から金を盗んだ。
1.被害者が被告の加害行為により死亡したこと
バラバラに切断された遺体は病死などの可能性はなく、加害行為によって死亡された。
2.殺害・死体遺棄は被告によるもの
被告の車からは合計5か所から血液反応が出た。後部ドアの上部など飛沫したようなものであり、死体血と言える。
防犯カメラには店舗から走行し、また帰ってきた映像が残っている。店舗またはその周辺で殺害したと強く推認できる。
3.被害者の口座から3回出金し、自身の口座へ入金していた。
生前、被害者に金を貸し付けて恩を売り、銀行から融資を受けさせるために確約書などを書かせた。その口座から口座を出金し自身の口座へ移した。
強い殺意に基づく計画的な犯行で、隠蔽・偽装工作をし、人間の尊厳を無視したように遺体をバラバラにした。一部は未だに発見できていない。死体を徹底的に切断し、全財産を奪い、反省は皆無である。懲役28年を求刑する。
弁護人の主張は、殺人・死体遺棄については無罪で、窃盗については同意があった。
1.被害者の死因は不明。
被告の車から検出された血液は死体血と判断し難い。また、防犯カメラには111台同タイプの車が映像として残っている。有罪とするには証拠が足りず、無罪とすべきである。
2.口座から入出金できるよう同意を得ている。
「君は金にルーズだから、俺が管理してやる」と通帳とハンコを預かった。被害者は同意していた。
本人による最終陳述から抜粋
朝6時45分、自宅に警察が入ってきて何も知らされず連れいて行かされて何も教えてもらえなかった。ドキドキしている時に嘘発見器にかけられ、「どこで殺した」「どこで損壊した」「あなたがしたんでしょう」と証拠を出してもらえなかった。「あなたは焼肉屋としていて肉の捌きが上手だ」とも言われた。血液の付着は警察により捏造されたもの。店も仕事も友人もなくしました。早く昔の生活がしたいです。私は中川君をこんな目に合わせていません。胸の内を聞いていただきありがとうございます。よろしくお願いします。
被告人は足を引きづりながら証言台まで行き、ノートに書いた文章を力強い口調で読んだ。判決は懲役25年。この判決を不服として控訴中。
地裁判決文
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