裁判所で見る被告人は総じて金がない。金がないから犯罪に走り示談できずに起訴されてしまうんだから当然といえば当然なんだが。
介護殺人と思ったら浪費家夫婦
70歳の夫を殺害した妻。介護する事に精神的にも肉体的にも追い詰められた結果心中のつもりで殺めた介護殺人かと思ったが、背景には借金300万円があった。
パチンコが大好きな夫婦。従兄弟、義理の姉、カードローンで借金は300万円に膨らんだ。姉は自己破産し、自分たち夫婦が無心したせいだと思い込んだ。
夫が認知症やら糖尿病やらを発症し、それまで使っていた化粧品や新聞にお金を使うのをやめ、毎日介護をして夫を懸命に支えた。しかし、大きい赤ちゃんは次第に言う事を聞いてくれなくなっていった。
事件の1ヶ月前、夫名義の借金にめちゃくちゃ利息があることに気付いてしまった。
返すあてもなく、今後も利息は増えるばかり。介護もしんどい。だめだぁもう。解放されたい。コンビニから帰って来てもスヤスヤ寝ている夫。ふとストッキングが目に入ってきた。これで首を絞めて、トドメに包丁で左胸を刺した。
パチンコの借金がなかったら何も殺す事にはならんかったろうと思う事例。金は命より重い。
取引先の車で飲酒事故
若い20代前半くらいの男は作業着を着て名古屋の現場から直で大阪地裁に来ていた。
一方通行の道を飲酒運転し、ハンドル操作を誤って民家・自販機に突っ込む。対向車線に乗っていた男性が負傷し、速攻で逃走、飲酒した事実を隠蔽しようとした。しかも運転していた車は取引先の車ときたもんだ。さらに交通前歴2犯。
被害者、民家、取引先、上司、至るところに迷惑をかけている。おでこにあるチョンマゲのせいでちっとも反省している様に見えない。なくても反省してる様に見えないが。
チョンマゲ男は被害者に慰謝料を払いたいと希望。その額20万円。受け取って貰ってない。
被害者も公判に参加して被告人質問をする。
「本件のせいで足が痺れて動けない時もできた。仕事も辞めざるおえなくなった。たった20万?馬鹿げてる。その10倍でも足りない」
足りるわけ無い。何事も甘く考えすぎた結果だろう。チャランポランなチョンマゲで現れ、仕事に必要だから将来的には免許も取りたいって、ほんとコイツなんなんだ。ここまで腹が立ったのは初めてだ。プンプンしながらエレベーターに乗ったらチョンマゲと乗り合いになってちょっと気まずかった。
所持金が61円
小ちゃくて薄汚いボロボロのオッチャンは職場の暴力や待遇に不満があることから住み込み寮を抜け出し、路上生活をするようになった。当時1万円程度の所持金は61円までに減った。
「財布が落ちてないかなぁ。」と下を見ながら歩く生活を2ヶ月続け、空腹に堪え兼ねたオッちゃんはフットサル場の荷物置き場にあったカバンから財布を拝借し千円奪った。千円しか財布にないこの会社員もどうだと思うが。キャッシュレス時代か。
オッちゃんは年金を貰える年だったが住所を作れば前妻が作った借金30万円を払わなきゃいけないし、通帳と印鑑がどっかいったので風来坊生活を選んだ。
「もう万引きや窃盗は二度としない」と誓ったオッチャン。でもさぁ〜中の生活の方が楽なんでしょ〜。
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